香りのない世界
副鼻腔炎を患って
香りを失った数日。
匂いを感じないとはこんなに苦しいことなのかと思った。鼻風邪を引いた時のような匂いの強弱が薄れるのとは違って
突然、香りを感じなくなる。
匂いがわからないことは
残念なことに周りからは全く気づいてはもらえない。
何を食べてもおいしくなく
気分が落ち込んでいても
体調はどう?
そう聞かれても
匂いは感じてる?と聞かれることはない。
アロマセラピーの仕事を初めて
嗅覚を感じないという感覚を初めて知った時
作り上げる香りは
イメージと記憶が頼り。
でもその香りを確認することができない
果たしてその香りはどうなのだろう
襲ってくるのは恐怖だった・・・。
このまま嗅覚が戻らなかったら・・・よからぬことを考え妄想が広がるだけで気分は落ちるていく。
休養と点滴のおかげか
ある朝突然香りを感じる世界が戻った。
いい匂いも
臭い匂いも・・・
匂いがあることで
いろんなことが元気に周り出す感覚だった。
嗅覚障害は人からはわかりづらい
匂いのわからない辛さをわかってあげることはできなくても
香りを感じない世界に香りを伝える術はある。
当たり前にあることが当たり前でないこと
また一つ香りを伝える深さを知った
神様がくれた匂いのない数日。。。
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